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ユージニア:恩田 陸

恩田さんは仙台市のご出身らしく、年代的にも私とほぼ同年代なので、注目している作家の1人です。

この「ユージニア」はかなり面白い作品です。

北陸の町で数十年前に起きたある大量殺人事件について、関係者が一人称で語る内容が物語りの中心をなしています。

殺人事件の動機・背景・手口、そして何よりも「誰が犯人なのか」ということについて、多くの関係者がそれぞれに記憶を辿り、事実と推測を交えて語る中から少しずつ真実(らしきもの)が浮かび上がるという手法です。

印象的なのは、中心的な人物として多くの人の口から語られる1人の少女です。

若い年代の女性の持つ美しさと、それに伴う神秘性や冷たさ、残虐性などを強くイメージさせるもので、実際に彼女を見ていない読者も、彼女の姿をそれぞれに映像として脳裏に刻み込まれていくようなビジュアル感を感じます。

彼女を巡る悲喜こもごもの伏線が、複雑に絡まって物語の中に随所に現れ、人の心の光と影を微妙に描写していきます。

「六番目の小夜子」もそうでしたが、恩田さんは、美しく神秘的で、かつ、冷え冷えとした怖さを感じさせる少女をリアルに描くのがとてもお上手ですね。

400頁超の長編ですが、引き込まれてあっという間に読み終えました。

是非ご一読を。

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