« またまた葉山館 | トップページ | 弁護士も「おくりびと」?part2 »

弁護士も「おくりびと」?

会社の倒産処理の事件は結構多いです。

破産申立や会社整理など、会社側代理人の立場に立つときもありますし、破産管財人のように裁判所から選任されて中立公正な立場で会社の整理をするケースもあります。

どちらの立場に立つ場合でも、倒産前後の時期は現場は混乱していますし、処理しなければならない問題が一挙に押し寄せてきててんやわんやの状態になります。

でも、それと合わせて、今まで生きて動いてきた会社が、静かに、少しずつ終焉を迎えていくという不思議な静寂感を感じることがあります。

言ってみれば、「混沌と整然」の同居とでも言えばいいでしょうか。

自分の知識と経験をフルに動員して、体内をアドレナリンがかけめぐっている一杯一杯の状態なのに、それと同時に、物事が静かに終息に向かっていく無常感を一歩引いた立場で静かに見つめている自分がいる・・・。そんな感じです。

本木雅弘さんの「おくりびと」がアカデミー賞を受賞しました。大変嬉しいことです。

その報道の際、良くテレビで流れていた映画のワンシーンが、本木さんがご遺体をきれいに清め、大事そうに棺に納めるシーンです(映画自体はまだ見ていません。ゴメンナサイ)。

その姿には、死者に対する畏敬の念と、人生の最後を、きれいに送り出してあげたいという人間愛があふれていて、心を打たれます。

ふと思ったのは、私たち弁護士の仕事も、ある意味では会社という社会的な存在が最期のときを迎えるのを見送ってあげる「おくりびと」なんじゃないかということです。

1つの会社には、1人の人間の人生と同じように、たくさんのドラマがあります。生きて動いて活動する、社会的な存在であることに変わりないのです。そんな存在が1つ社会から消えていくという厳粛な場に我々は立ち会う訳です。それは、人の死の重さと通ずるところがあります。

最期に混乱を生じさせないよう、きれいに拭き清めて、敬意を込めて送り出してあげる、それが「おくりびと」としての弁護士の使命なのでしょう。

モッくんみたいにカッコ良くはいきませんけどね・・・。

« またまた葉山館 | トップページ | 弁護士も「おくりびと」?part2 »

弁護士業務」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/505827/44263994

この記事へのトラックバック一覧です: 弁護士も「おくりびと」?:

« またまた葉山館 | トップページ | 弁護士も「おくりびと」?part2 »

お気に入りサイト

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ