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久しぶりの出前授業

先週水曜日、県北のとある高校に、仙台弁護士会法教育委員会の若手弁護士2名と一緒に出前授業に行って来ました。

今年は何かと忙しかったので、春先に行ったきり余り行けず、今回で2回目となりました。

今回は若手の発案でちょっと工夫を凝らし、模擬法律相談という形式でやってみました。

生徒さんたちの中から代表で2名に弁護士役をやってもらい、我々が交代で相談者役をやって、法律相談をしてもらうというものです。

事例は3問で、大体こんな感じです(全部クリスマスネタです)。

①クリスマスイブに彼女にプレゼントのネックレスを郵送で贈ったところ、その日のうちに彼女には別な彼がいたことが発覚、翌日、彼女に「ネックレスを返してくれ」と電話で言ったが、彼女は「もう私がもらったのだから、返さない」と言っているがどうしたら良いか。

②ある町のケーキ屋さんが、クリスマス用に有名パティシエに頼んで「スペシャルケーキ」を100個作ってもらうことにしたが、届いたケーキは味はおいしいものの外観がグロテスクで1個も売れなかった。パティシエに損害賠償請求できないか。

③あるオタクっぽい青年。クリスマスイブにイルミネーションが飾られた街頭で、失恋ソングを何曲か大きな声で歌っていたら、周りの人に「キモい」などと言われ、警官に「迷惑条例違反」(注:これは架空の条例であり、その内容の当否も含めて検討してもらう趣旨でした)と言われてつまみ出された。これって違法じゃないの?

これらの簡単な概要を事前に学校側に渡して準備しておいてもらいましたが、細かい内容は伝えておらず、当日の相談で聞き取ってもらって回答してもらうという趣向です。

生徒さんたちは最初はやや緊張気味でしたが、次第に雰囲気がつかめてきたようで、中盤からは鋭い質問連発で我々弁護士もたじたじでした。

結論についても、弁護士役の生徒さんだけでなく、みんなにも手を挙げてもらったり意見を述べてもらったりしてみましたが、積極的に自分の考えたことを述べてくれた人が多く、とても盛り上がった2時間でした。

生徒さんたちも最後まで集中して聞いてくれてたので、多分、楽しんでもらえたんじゃないかと思います。

準備は大変ですけど、こんな風に楽しく授業を受けてくれるとホントにやり甲斐があるってもんです。

あと、最近の若い弁護士さんはみんな物怖じしないし、人前で話したり、人を惹きつけるのもうまく、我々の若い頃とはかなり違うな~と感じます。

私の持論は、弁護士はどんどん外に出て行かなきゃだめだというものです。事務所の中にいて偉そうにふんぞり返ってると、どこかの政治家みたいに、世の中の人たちの感覚からどんどん離れて行ってしまうのではないかと思っています。

外の世界でいろいろな人たちと話をすることで、自分も磨かれるし、相手の方にも弁護士の仕事や考え方について理解していただける機会が増えると思っています(まだまだ、弁護士って敷居が高いと思われてますからね)。だから、出前授業に限らず、いろいろな機会があったらできるだけ引き受けるようにしています。

先輩弁護士の方々でも、それぞれいろんな分野で市民の方々と連携して活動している方ってたくさんいらっしゃいますよね。今後はますますそういう時代になっていくのだろうと思います。

話はそれましたが、私自身にとってもすごく楽しく、リフレッシュさせてもらった1日でした。次もまたいろいろ工夫をして出前授業をやりたいですね。

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弁護士業務」カテゴリの記事

コメント

初めまして。
高校生の頃、東北大の模擬裁判を見に行ったことがあります。
事例が難しくて、チンプンカンプンでしたが、不思議と楽しめた
思い出があります。
今回は模擬法律相談形式とは斬新なアイデアで面白そうです。
ぜひ、かめちゃん先生の事例の答えが知りたいです。


コメントどうもありがとうございます。
東北大の模擬裁判も相当いろいろ準備してやっている筈です(私は模擬裁判の委員になったことはありませんが)。
雰囲気だけでも楽しめたと思っていただければやってる方々もきっと喜んでたんじゃないでしょうか。
さて、事例の回答編ですが、もうちょっといろいろなところで使う予定のものなので余り早くネタばらしをしちゃうと誰かに見られちゃうかも知れません(そんなに沢山みてないとは思いますが)。
そこで、この先、いくつか新しい記事をアップして、この記事が下に下がって目立たなくなった頃にでもひっそりとコメントを付けておきますので、よろしければそれまでお待ちいただけませんでしょうか。(^_^;)

そうですね、ネタバレしては困りますよね (^-^;
私には、事例3が一番難しく感じました。
回答がアップするまで、楽しみに待っています。


それでは、事例の回答編です。
事例1
民法550条但し書きにより、履行が終わった部分については原則として取り返せません。しかし、贈与の動機に錯誤があると考えられますし、彼女の側にも、別の彼氏がいることを故意に隠したり、いないように振る舞っていたという落ち度があるとすれば、詐欺による取り消しや信義則違反などで贈与の効力を否定できる可能性があると思われます。
事例2
これは、「スペシャルケーキ」と言う言葉で特定される契約内容がどの程度のものかというところが問題になります。できたケーキがおよそ常識的に考えてクリスマスにそぐわないようなものであれば債務不履行になりますが、それなりにパティシエの考えに基づいた意味のあるケーキだとすると(設問ではパティシエ側の解釈も示してありました)、「スペシャルケーキ」ということの解釈をパティシエのセンスに全面的に委ねられており、その範囲内たとも考えられるところです(要はできてきたケーキの程度問題ですが)。
よって、このような事態を招かないためには、見本をもらうとか、こういうケーキという風に細かく内容を特定して契約することが大切ですというようなお話をしました。
事例3
これは実は迷惑防止条例の内容が「他人に迷惑をかける行為をしてはならない」という抽象的な規定であったという設定になっていて、この程度の規定で明確性に問題はないかというところを問うもので、場合により憲法違反となる可能性を考えてもらいたいという趣旨でした。実際の条例や軽犯罪法等では、もっと行為の内容を具体的に規定していますので、それなんかと比較してもらったりしました。
こんなところで・・・

かめちゃん先生、わかりやすく丁寧な回答をありがとうございました。

「法律」というと堅苦しいイメージがあったのですが、事例が面白くて、とても身近に感じました。勉強になりました。
「グルメ」と並ぶくらい「弁護士業務」ネタは結構好きでして…
かめちゃん先生のブログはずっと読ませてもらっておりました。
これからも楽しみにしています。

oliveさん、どうもありがとうございます。「グルメ」ネタはともかく、「弁護士業務」ネタがそんなに好評だとは思っておりませんでした。ほとんど好き勝手なことばかり書いてるもんで・・(まあ、それを言ったらこのブログ全部そうですけど)。
これからもいろいろと身近に起こったことなど書いていきますので、よろしくお願いします。

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