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2008年7月の5件の記事

きよしこ:重松清

久々に胸に突き刺さる本でした。

吃音という障がいを持つ1人の少年の心の成長を描いた物語です。

少年が小学校1年生から高校を卒業するまでの間のいくつかのエピソードを、それぞれの物語にした短編集という形式になっています。

はじめの方こそ、障がいに伴う激しい心の揺れが描かれる場面もありますが、全体としてはとても落ち着いたトーンで、ことさら少年の葛藤や苦悩を際だたせることもなく、障がいに伴ういろいろな問題を浮き上がらせるわけでもなく、少年がいろいろな人との出会いの中で、あるがままの自分を受け止めて自立していく様子を静かに静かに描いています。

障がいのあることは(辛いことではあるけれども)決して特別なことではなく、世間から同情されるようなことでもなく、それぞれの人間の個性の違いと同じようなものとして、自分自身が受け止めていくしかないのだというメッセージが込められているように感じました。

私たちもみな、何らかの弱さや悩み・苦しみを抱えて、どうにかそれと折り合いを付けながら生きています。主人公の少年が抱える障がいとは比べようもないとは思いますが、誰もが、自分の中の弱さやコンプレックスと闘い、静かにそれを受け入れていく過程がきっと少年時代なのだと思います。そしてその闘いは大人になってもずっと続いているものなのかも知れません。

この作品は、誰の心の中にもある、そんな成長の過程を少年の姿(それは実は作者自身の姿でもあるようなのですが)を借りて描き出しているところに共感を感じさせられるのでしょう。

「きよしこ」という一風変わった、でもどこかで聞いたことがあるような気もする言葉の意味は、冒頭部分ですぐ明かされます。それには切なくも悲しい意味が隠されています。

物語の主人公と同年代の少年たちに、そして、少年時代を遠く過ぎてしまった大人たちにも、是非読んでもらいたい作品だと思います。

マンション耐震化セミナー

平成16年から、建築士さん、電力会社・建築会社などの方々と一緒にNPO法人の活動をしています。

老朽化したマンションをリフォームして再生することをお手伝いしていこうというものです。

老朽化したマンションは大規模修繕をするにも建て替えをするにもとにかくお金の問題と住民合意形成の問題がネックになり、なかなか話が前に進みません。そうこうするうちに、住民が高齢化していき、住民の関心や意欲も低下して、マンション自体がスラム化してしまったという話もときどき耳にします。

しかし、マンションは個人財産であると同時に社会資本でもあり、都市の住環境保全や地球環境への負荷の軽減という点から見ても、何とか再生させて長く使えればそれに超したことはありません。

そのために、私たち弁護士も主に住民の合意形成や法的紛争解決といった場面で力添えできることがあるのではないかと考えて、懇意にしている建築士等の異業種の方々と連携してNPO法人を立ち上げたものです。

今のところ、主にセミナー活動が中心となっており、平成18年にはマンション建て替えの実例を取り上げたセミナーを実施しました。

さて、そのNPO法人の主催で、8月2日に「マンションの耐震化」をテーマとしてセミナーを実施することになりました。準備自体は半年くらい前から始めていたのですが、図らずも先の岩手宮城内陸地震と時期が重なり、タイムリーな企画となってしまいました。

次の宮城沖地震の時期や規模の予測についても東北大学の長谷川名誉教授に講演していただきますので、必ずしもマンションに関係する方でなくても、興味のある方は是非おいでいただければと思います。会場の都合で先着50名様とさせていただいておりますが、まだ若干の余裕があります。詳しくは下記をご覧ください。

http://www.forest-e-reform.net/main/index.php?option=com_content&task=view&id=59

路地裏の少年:浜田省吾

高校生の頃、友達の影響でハマショーの大ファンでした。

弁護士登録したての頃まで、カラオケで歌うのはいつもハマショーばかりでした。

その中でも一番大好きだったのが、この「路地裏の少年」です。

「真夜中の校舎の白い壁に訣別(わかれ)の詩(うた)刻み込んだ」

という出だしのフレーズは、「子供時代」からの自立心の自覚と、大人社会に対する反発がにじみ出ている感じがして、すごく胸にしみました。

余談ですが、これが、何年か後の尾崎豊(ちなみに尾崎豊は私と同い年生まれなので彼の歌も大好きでした)の「卒業」になると

「夜の校舎窓ガラス壊して回った」

となって、同じ学校を舞台にしても大人への反発心がより一層直接的になり、かつエスカレートしているのが面白いところです。

話を戻して、そのあとのフレーズ

「朝焼けのホームにあいつの顔探したけど、涙で見えず」

のところについては、「あいつ」が誰かを巡って高校時代、友達と言い合いになりました。

私は歌全体の硬派なイメージから、絶対に「(男の)親友」だと思っているのですが、友達は「彼女」だと言って譲りませんでした。どうでもいいような話ですが、なぜか懐かしく思い出されます。皆さんはどちらだと思いますか?

もう1つ好きなフレーズが2番の

「狭い部屋で仲間と夢描いた。いつかはこの国目を覚ますと・・」

というところです。ハマショーさんはいわゆる70年安保に引き続く学生運動全盛期の頃に高校・大学生活を送っていたようで、学生運動の一場面を描いたような歌がいくつかありますが、このフレーズもそんなイメージで作られたのではないでしょうか。

私はもちろん学生運動の世代ではありませんが、このフレーズを聴くと、東北大学のM寮時代のことを思い出さずにはいられません。

私は生活費の節約のためと、せっかくの大学生活だからいろんな友人を作りたいという思いがあって2年間大学の寮に入りました。

その時代については語り尽くせないくらいたくさんの思い出があると同時に、今の自分の大部分を形作った貴重な時代だったと思っています(いつかこのブログにも書きたいと思っていますが、オフレコ話が多くて・・)。

特に思い出すのは、大学にも行かずに毎晩遅くまで誰かの部屋に集まって、安い酒を飲みながら、いろんなことをいつまでも語りあったことです。政治や社会の話はもちろん、映画の話や恋愛の話、ユーミンや山下達郎の音楽の話など、本当に尽きることがないくらいずっと話をしてました。

ときにはお酒の勢いで、「今の社会はこれでいいのか」という学生らしい青臭い議論を本気で戦わせることも少なくありませんでした。学生運動の時代はとっくの昔に終わっていましたが、東北大やM寮の中では、まだまだそんな時代の残照が残っていた頃でした。

このフレーズを聴くと、誰かの部屋で夜な夜な集まって議論していたM寮時代の自分たちの姿と重なり、懐かしいような、ちょっとせつないような気持ちになります。あの頃のみんなは今頃どうしているんだろうか・・・。

そんなこんなで、私は今もカラオケでたまにこの歌を歌いますが、その際には勝手に、「これは俺のテーマソングだ」などと放言している次第です。もうとっくに「路地裏の中年」ですけど・・。

フレンチレストラン:プレジール

最近よく雑誌で見かけるこのお店。

昼時はいつも満席で、予約も当日取れにくい状況です。

私も1回だけ1人でぶらっと行ったときに入ることができたのですが、それ以外はことごとく満席で入れませんでした(大体は奥様軍団に占領されています)。

今回、弁護士会の関係者と食事に行くことになったので、ちゃんと予約を入れてディナーを味わってみました。

アミューズ、前菜、スープ、魚料理、口直しのグラニテ、肉料理、デザートのフルコースでしたが、さすがに評判のお店だけあって、どれもとても満足できる内容でした。

前菜は選択制なので、よく雑誌で紹介されてるつぶ貝のブルギニオンを食べてみました。ガーリックオイルの風味が利いていて、評判どおりのおいしさでした。でも、ほかのメンバーが頼んだテリーヌなどの料理もとてもおいしそうで、次は是非そちらも食べてみたいと思いました。

魚料理は本日のお勧めで、「時鮭」のグリルでした。火加減がちょうど良く、外はパリパリ、中はややレアで繊細な味わいでした。

肉料理も選択制なので、私は変わったところで「イノシシ肉のビール煮込み」にしてみました。じっくり煮込んであるのでしっとりした味わいの中にも野性味を残してあり、とてもおいしくいただきました。付け合わせの野菜も素材の味をそのまま活かしてあり、メイン料理をうまく引き立てていました。

ほかのメンバーが頼んだ羊、シャモ、豚などの料理もそれぞれとてもおいしそうで、目移りしてしまいました。こちらも次の機会には別なものを頼んでみたいですね。

デザートも皆別々のものを頼みましたが、それぞれ一工夫が光るものばかりで、皆、大満足でした。

なかなかゆっくりディナーを楽しむ機会というのは作りにくいので、とても楽しい1日でした。

いつか、事務所のスタッフとも来たいお店です。

Plaisir(プレジール):仙台市青葉区大町2丁目3-23

http://gourmet.yahoo.co.jp/0007502434/

仙台での東北弁護士会連合会定期大会無事終了

7月4日に東北弁護士会連合会定期大会が仙台で行われました。

各県持ち回りなので、今年は6年ぶりに仙台での開催ということになります。

晴れの大会なので、準備に遺漏があってはならないと、仙台弁護士会では1年以上前から準備委員会を作って準備に当たってきました。

その甲斐あってか、参加者総数286名(6年前は200名強)と、盛会のうちに無事終了しました。

午前中は憲法9条と非軍事的国際貢献についての講演で、弁護士以外の一般参加の方の姿も多数見られました。

午後から大会本番で、今回の議案は憲法の平和的生存権に関する宣言と法曹人口の見直しを求める決議の2本でしたが、いずれも活発ながらも整然とした議論で、無事に2本とも可決されました。

その後の日本弁護士連合会執行部との意見交換会も含めて、途中若干時間がおしたものの、ほぼタイムスケジュールどおりに進行できました。この手のものは得てして予想外のハプニングがつきものですが、今回は大きなトラブルはなかったように思います。

夜の懇親会では東北各地から集まった弁護士があちこちで談笑の花を咲かせ、皆さん楽しそうでした。イベントものは無事に終わるととにかくホッとしますね。

準備委員会の方々始め、仙台弁護士会の関係者の皆さん、本当にご苦労さまでした。

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