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野ブタ。をプロデュース:白岩玄

日テレ系で亀梨和也君、堀北真希ちゃん出演でドラマ化された小説です。

ドラマの方も見たかったのですが、見られなかったので原作本を読んでみました。

ドラマで堀北真希ちゃんが演じたいじめられっ子は、原作本では「信太」という男の子の設定になっています。

なぜ、このお話に興味を持ったかと言うと、「いじめられっ子の転校生を人気者にプロデュースする」という発想そのものにまずビックリしたからです。

我々の世代の発想だと、こんなシチュエーションに出くわしたときに取る行動として思いつくのは、ストレートに「みんな、○○をいじめるのはやめろよ!」的な態度で真っ正面からぶちあたるか、逆に見てみぬふりをしてしまうかのどちらかだと思います。

ところが、このお話では、「人気者にプロデュースする」ということで問題を解決しようというのです。発想が柔軟というかしなやかというか、周囲との調和を乱さずに、自分だけ正義を振りかざして浮き上がるようなこともなく、器用に立ち回ろうとする姿勢に、良くも悪くも、「KY」という言葉に代表される「現代っぽさ」を感じたものです。

また、「プロデュース」というあたりも、いかにも業界慣れしている若者っぽい感覚を感じます。

そんな訳で、「今どきの若者」っぽさがどんな風に表現されているのか興味を感じ、読んでみようと思った訳です。

作品そのものはとても良くできており、最後までおもしろく読めました。

主人公の1人称による、軽いふざけた語り口で全編綴られています。

しかし、その割には、全編を通じてどこか重苦しいどんよりとした雰囲気が漂っているのは、始終周りの顔色を窺い、空気を読むことに汲々としていなければならない主人公の心の苦しさを現しているのでしょう。

「プロデュース」が進むにつれて、人気者になっていく「野ブタ」君に対して、次第にメッキが剥がれて窮地に追い込まれていく主人公の対比が、本当はストレートに気持ちをぶつけたいのに、それを抑え、必死に心を隠して生きていかなければならない若者の苦悩を感じさせます。きっと、私たちが子供だった頃よりも、今の子供たちの方が、うんと毎日神経をすり減らして生きているんだろうなぁ・・・。

ところで、「KY」という言葉についてはいろいろな評論家の方々も語っていますが、私もあまり好きな言葉ではありません。

弁護士というのは、基本的に「空気を読めない」どころか「空気を読まない」人種です。

みんなが「こんなの当たり前に決まってんじゃん」と思っていることを、本当にそうなのかと世の中に問い直していくのが仕事なので、必然的にそうなっていっちゃうんだと思います。

話はそれましたが、ドラマの方も原作本を読んだ後、再放送を録画して何話か見れました。

女の子が加わったこと、プロデュースする側が男の子2人になったこと(しかもイケメンの)によって、恋愛感情を交えたりして原作よりも明るく青春っぽい感じになっていましたね。思春期(なんて言葉も今は死語?)の3人の心の成長をみずみずしく描いた、って感じのいいドラマでした。主題歌も含めて大ヒットしたのもうなずけますね。

でも、最終回を録画し忘れて見られなかったのは少し残念でした・・・。

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